本日万聖節:目からうろこだったハロウィン観



一個目の大学が某ミッション系(アメリカのプロテスタント系)だったせいもあり,万聖節に由来するハロウィンにバカ騒ぎしているバカ外人に,長らくこのボケカスと思っていた.あんなもんはガキどもが,地蔵盆みたいに菓子を貰う祭りで,我が日本国民が異教徒の祭りを口実に便乗して,ましてや当の万聖節を祝わずに前夜にバカ騒ぎなど国辱ものくらいに長いこと思っていた.


上記の解釈,断片的な知識は,必ずしも間違いじゃないんですよ.国辱うんぬんはともかくとして.


観察事実としては正しい.されど,ワタシは洞察が浅かった.


万聖節(ウィキペディアでは諸聖人の日)は,カトリック教会および信者らが本日11月1日を祝う記念日です.そして,ハロウィンは主にプロテスタントらによって祝われています.この辺から勘のいい向きは何かを感じていただける事だろう.


それでは,手近なウィキペディアから,「ハロウィン」の項を引用しよう




「ハロウィン 、あるいはハロウィーン (Halloween, Hallowe'en) はヨーロッパを起源とする民族行事で、カトリック諸聖人の日万聖節)の前晩(10月31日)に行われる。諸聖人の日の旧称"All Hallows"のeve(前夜祭)であることから、Halloweenと呼ばれるようになった。


ケルト人の行う収穫感謝祭が、カトリックを信仰する他民族の間にも非宗教的な行事として浸透していったものとされている。由来と歴史的経緯からアングロ・サクソン系諸国で盛大に行われるが、キリスト教の広まるところであれば必ず祝われるという訳ではなく、むしろ地域は限定的である。」


ようは,ハロウィンってヤツは,カトリックケルトの習合の結果生じた記念日で「アングロ・サクソン系諸国で盛大に行われる」とあります.そういえば,イタリアやドイツ,スペインのハロウィンの風景ってのはあんまり伝わってきませんでしたよね.


アメリカ≒世界」な認識が20世紀の流れであるとすれば,21世紀はそれに微調整をかけて世界を見直す方が良いのではないかと思っております.そして,かくいう自分自身が,今日はじめて知ったのは,ウィキペディアにおける「諸聖人の日」の記述です.


まず,冒頭部を引用します.


諸聖人の日(しょせいじんのひ)はカトリック教会の祝い日の一つで、全ての聖人と殉教者を記念する日。日本では『万聖節』(ばんせいせつ)ともいわれる。諸聖人の日は、名前のとおり全ての聖人の日であって、決して忘れられた聖人のための日ではない。カトリック教会の典礼暦では11月1日が諸聖人の日、続く11月2日が死者の日となっている。


歴史
英語で諸聖人の日は「オール・ハロウズ(All Hallows)」、「ハロウマス(Hallowmas)」とも表記される。一年のうちのある一日にすべての聖人と殉教者を祝う習慣が始まったのは4世紀ごろであった。もともとこの習慣はアンティオキアで始まったようである。アンティオキアではペンテコステのあとの最初の日曜日が諸聖人の祝日となっていた。ヨハネス・クリュソストモスの407年の説教の中にも諸聖人の祝日への言及がみられる。アンティオキアなど東方で行われていたこの習慣が、西欧に伝わったものが、諸聖人の日とされる。」


なんで,カトリックの記念日に対して「英語で」の表記をわざわざ書き添える必要があるのか,大いに疑問に思うのですが,これは「アメリカ≒世界」認識の根深さを示すひとつの実証例であるとも言えるのでしょうか?ともあれ,皆さんあっての今日の私たちですと感謝を捧げる,ウルトラヒーロー大集合みたいな記念日な訳です.


プロテスタント日本基督教団では11月の第一日曜日は『聖徒の日』とされているが、聖人のためではなく亡くなった信徒たちのために祈る日になっている。」




この辺の認識も,実感に齟齬はありません.ところが,衝撃の展開はこの後すぐに…


アイルランドケルトの習慣では諸聖人の日の前の晩は『ハロウ・イブ(Hallow Eve)』と呼ばれ、キリスト教伝来以前から精霊たちを祭る夜であった。19世紀に移民によってアメリカ合衆国に持ち込まれたこの習慣が『ハロウィン(Halloween)』である。「ハロウィン」は「ハロウ・イブ」がなまったものである。アメリカでは現在、このハロウィンの方が盛大に開かれる。だが諸聖人の日には、もともとアメリカ国内にてカトリック信者が少ないせいもあって、これといった行事は催されないのが通常である。」


え!!ちょっとマテ,なんだこれは?「アメリカでは現在、このハロウィンの方が盛大に開かれる。だが諸聖人の日には、もともとアメリカ国内にてカトリック信者が少ないせいもあって、これといった行事は催されないのが通常である。」っておまえら!


…またやられた.これもアメリカのせいだ.やつらが(ユダヤの陰…ゲフンゲフン)強大なメディアの影響力を駆使して,世界中にばら撒いたハロウィンの情景を,こどもの頃から刷り込まれた被害者の一国である日本のガキどもの成れの果て(修辞が長い…)で,宗教儀式であった万聖節から前夜のバカ騒ぎだけ抽出したのが,「我々の知るハロウィン」に他ならないのだ.


これって,日本の「クリスマス」や「バレンタイン・デイ」と同じじゃないのか?


「電信柱が長いのも郵便ポストが赤いのも全部アメリカのせい」だし,サンタクロースの服が赤いのもみんなアメリカが悪いんや.(都市伝説です)


例年,翌日のミサに行かずにに日本中がクリスマス・イブを祝う事に苦々しい思いをおぼえていたが,なんのことはない,元祖テキトー星人はアメリカ人じゃねーか.


もういいよ,今年のクリスマスはなんの遠慮もなくクリスマスソング歌ってやる


ということで,先日,シンガーとしてステージに立ちましたが,素人芸をちょっとばかりホメられたからって調子にのって再度,12月25日,こちらのライブの前座に登場いたします.


<ラ・カマセヌーポン>
『岡まこと(Vo.G)』『白川まこと(Kurzweil)』
『ペーニャ大作(Vo.G)』『マイティ稲垣(Vo.G)』
『塙 力哉(B) 』『阪井ちょく(Drums)』
ゲスト『ポンチョ高橋(Vo. G)』


Open PM7:00
Start PM7:30
\2000(1drink)


http://park14.wakwak.com/~pena/
ペーニャ
大阪市中央区南船場1-7-8
ダイヤパレス順慶町B1


そして,自身クリスチャンではありませんが,自らの信じるところのために生涯を捧げた先人に尊敬の念を.