充電と給油の所要時間の差もある



エコカー買うなら、電気自動車より…
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20120409-OYT1T00207.htm

電気自動車について具体的に聞いたところ、8割を超える人が特徴を理解していたものの、「購入したい」と答えた人は11%にとどまった。敬遠する理由としては、「価格が高い」(71%)、「充電場所が少ない」(65%)が多かった。



「充電場所が少ない」というのが電気自動車を選ばない理由の一つにあげられているが,充電には,数分で終了する給油に比べて,数十分から数時間におよぶはるかに長い時間がかかるという問題もある.


ガソリンスタンドならぬ,「電気スタンド」で規格統一された電池をカセット式にガチャンと交換するならまだしも,現状の独自電池を車体に括り付けた状態では電池上がり,すなわちお手上げになる.現状は,JAFを呼んでもガソリンをわけてもらうようにはいかず,最寄りの充電設備があるところまで牽引してもらい,そこでさらに時間をかけて充電しない事には,再び走り出すことはできない.


電気自動車は,インフラ整備が進んでいないことが普及への足かせになっている.化学エネルギーの石油をタンクに直に注ぎ込む内燃機関の自動車に比べると,電気自動車には充電というまどろっこしさから不可避となる.


前述した統一規格カセット方式の電池交換や,いっその事,モバイル機器のQi規格の自動車版を制定して,都市部の道路に電非接触の磁誘導式の充電器を組み込んで信号で止まる度ごとにこまめに充電できれば,都市部のコミュータとしての需要には応えられるだろう.


Qi (ワイヤレス給電)
Qi (ワイヤレス給電) - Wikipedia


実際に,トヨタや三菱などでも非接触充電技術の検討を行っているが,こうした方式には政治などのバックアップが不可欠になる.JSAE(自動車技術会)での標準化に向けた検討もはじまっている.もちろん,エネルギーとしての充電ばかりでなく信号や通信にも持ちいればいい.


トヨタが選んだ、非接触充電の新技術「共鳴方式」とは何か (1/2)
ワイヤレス給電技術 共鳴方式:トヨタが選んだ、非接触充電の新技術「共鳴方式」とは何か (1/2) - EE Times Japan


広がる非接触充電、三菱自動車が開発始める
電気自動車:広がる非接触充電、三菱自動車が開発始める - MONOist(モノイスト)


「周波数をどうするか」、EVの非接触充電標準化についてJSAEに聞く(要会員登録;無料)
http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20120409/305021/


もしも技術が健全に発達すれば,遠からぬ将来,都市部の自動車の電化が急速に進む可能性はある.おそらくは,タクシーなどからだろうが.内燃機関を積んだ自動車の数が都市部から減る事で,大気汚染の減少も期待できる.ことによると,花粉症などの発症数が少なくなるのでは?などと期待もふくらむ.


もっとも,古臭い内燃機関(エンジン)愛好家としては,いささかさびしくもあるのだが,そうした車が走るにふさわしいコースを新たに開設するなどして住み分けていくのだろう.