認証技術に100%など無い

in_situ2009-04-17



http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090417k0000m040144000c.html




この手の記事を見かける度に記者の技術オンチっぷりにアタマを抱えるのだが,機械による認証システムの認識が100%正しいなんて事はありえない.問題視するとすれば,任意の小学生1000人を連れてきて,その何パーセントが大人と誤認されたを問わなければならない.問うべきは密度の問題であり,誤検出の有無ではない.


あったりまえだ,顔認証なんて,あまたある人間の特徴量の中から,顔画像だけをもって統計的に大人と子どもを判別し易い点を複数個検出して比較しているに過ぎない.原理的にエラーが混じる可能性が何パーセントかはしらないが,それが1%か0.1%かは知らないが,数多くの子どもの事例を用意すれば,その中に必ずご認識は起こる.


ある特定の小学生が誤認されたとして,それを個別ケースの事象として問題視することには(多少の)合理性があるが,それをもって顔認証システム全体の是非をどうこうするのはキ○ガイ沙汰だとしか思えない.


だいたい,自販機でたばこを買おうとする子どもの親の養育責任はどうなってるのかね?自分の子どものしつけもできない親こそが第一に批判を受けるべきであり,自販機がどうこうってのは二の次だろう.


というかね,そもそも,未成年の喫煙にしたって確率で取り締まってる訳じゃないのかね?咎めだてする大人に見つかったら罰せられるし,親やしばしば教師もだが,監督者が黙認すればそのまま放置される.それどころか,今のご時勢じゃ,見ず知らずの大人が子どもの喫煙を咎めようとすれば,下手すりゃ大人の方が虐待やらの加害者にされかねない.


より大きな構造的問題を放置して,たかだか機械が誤検出を起こしたなどと鬼の首でもとったかのように騒ぐ京都府警(腐警とも,脳みそが麩菓子だから麩警とも)や,ヘンタイ報道で世界に知られる毎日新聞の姿勢をこそ疑問視したい.